PMS・PMDDとは?症状と原因、治療方法を紹介します


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PMS(月経前症候群)、PMDD(月経前不快気分障害)という言葉を聞いたことあるでしょうか。これはどちらも生理前にイライラ等の症状がでるという疾患で、女性のほとんどがPMSやPMDDを発症しているとされています。PMDDの方がPMSよりも精神面での症状が強く、治療の必要性も高いです。

PMS、PMDDは精神と身体の両方に症状がでますが、イライラや憂うつな気分になるなどといった精神面の症状が目立っていると、他の精神疾患と間違って認識してしまうこともあります。また、その逆にほかの疾患をPMSと誤って認識してしまうこともあります。

生理に関係して発症する疾患であるため、女性にしか発症しません。そのため、あまり男性には知られていない傾向があります。しかし、女性が症状でイライラしているところに男性の無理解が重なって、人間関係におおきなダメージをあたえてしまうこともあるため、男性もPMSやPMDDについて知っておくことは重要です。

PMSとPMDD、それぞれの症状、原因、治療方法をご紹介します。

PMSとは?

PMSとはPreMenstrual Syndromeの略称で、日本語では月経前症候群と言います。

生理前の1~2週間前から憂うつな気分やイライラ、頭痛、腹痛など様々な症状が現れます。
症状があらわれる時期としては、生理の1~2週間前から始まって、生理が始まってから1,2日後まで続く人が多いです。しかし、症状があらわれるのが生理の数日前からの人や、生理が終わるころまで症状が続く人、排卵期である生理の2週間ほど前にPMSの症状が出てその後一時的におさまったものの、生理が近くなるとまた症状が出てくるという人などがおり、症状のあらわれ方は人によって異なっています。

症状の種類や強さが人によってまちまちで、感じる負担もそれぞれ違いますが、女性の90%が発症するといわれています。

PMSの症状

PMSは様々な症状が精神面と身体面にあらわれることになります。
ただし、人によってどういう症状があらわれるのかは異なります。

なんとなく精神、身体の調子が悪いというだけの感じ方の人もいれば、どうしようもなくつらいという人もいます。また、精神面の症状ばかり目立つ人もいれば身体面の症状ばかり目立つ人もいます。

精神面の症状
・情緒不安定
・イライラ
・憂鬱な気分
・集中力の低下
・不眠などの睡眠障害 など

身体面の症状
・身体のだるさ、疲労感
・頭痛、腹痛などの痛み
・食欲の増加、減少
・にきび、肌荒れ
・むくみ
・下痢、便秘 など

これらの症状は基本的に生理前にあらわれます。
そのため、症状がPMSのものとほとんど同じであっても、生理前じゃないのに症状があらわれたり、生理が終わってもずっと症状がなくならないなど、生理と関係なく症状があらわれているようでしたら、PMSではなく他のなんらかの疾患が発症している可能性があります。

PMSの原因

生理前の女性ホルモンの変動が原因になっていると考えられており、そのために、毎月の生理前に症状が出ています。
カフェインの取りすぎや栄養バランスの乱れ、運動不足等がPMSの発症につながっているとも考えられており、また、30代の人や出産を経験した人は発症率が高くなっているともいわれています。

様々な要因によって症状は悪化します。
ストレスはイライラ等の症状の悪化につながっていきます。生真面目な性格もストレスを増やしやすいので、生真面目な性格がPMSを悪化させる要因であるともいえます。
不規則な生活は身体に悪影響を及ぼしますが、それはPMSに関しても同様であり、不規則な生活はPMSを悪化させる要因になります。

PMSの治療方法

医療機関にかかって治療を行う場合には薬物療法と精神療法が行われます。

薬物療法が主に行われ、低用量ピル、向精神薬、漢方薬、精神面と身体面の症状を抑える薬などが用いられます。

低用量ピルは、ホルモンの変動を抑える効果があるため、ホルモンの変動によって起こっているといわれるPMSの症状を抑えることになります。
漢方薬は、服用者の体質に合わせて使う薬が選ばれ、心身の症状に効果を発揮します。
向精神薬は、特に精神面の症状を抑えたい場合に用いられます。
PMSには頭痛や不眠などといった症状もあるので、痛みを抑える薬や睡眠薬などの症状を抑える薬もしばしば用いられます。

PMSはイライラなどの症状が出ますが、そのために自分が嫌になるといったマイナスな考え方に行きつくこともあります。精神療法ではカウンセリング等を通して、自らの否定的な意識を改善し、症状をやわらげていくことなどにつなげていきます。

自分でできる改善方法

医療機関にかからないでも、バランスの良い食事や適度な運動などの生活習慣の改善を自分で行えば、ある程度の症状の軽減につながります。
他のPMS・PMDDについての記事で、食事による改善方法、生活習慣による改善方法についてご紹介しています。

食事改善についての記事はこちらです。

生活習慣による改善についての記事はこちらです。

PMDDとは?

PMDDとはPreMenstrual Dysphoric Disorderの略称で、日本語では月経前不快気分障害と言います。
PMSよりも精神面での症状が重く、日常生活に支障をきたすほどに症状が強いものがPMDDであり、女性の5%がPMDDを発症すると言われています。

PMDDの症状

PMDDであらわれる症状の特徴としては以下のものがあります。

・基本的な症状はPMSと同じ
・日常生活が送れないほどの強い精神症状、情緒不安定
・著しい憂うつな気分や、激しい怒りなどを感じる
・感情をコントロールできず、自傷行為や暴力行為を行う

発症する時期もPMSと同じで、生理前にあらわれます。
精神面での症状がとても強いことが特徴ですが、人によって症状の強さなどは異なるものの、PMSと同じように身体面での症状もあります。

PMDDの原因

基本的な原因、症状はPMSと同じで、精神面の症状が著しく重く、日常生活に支障をきたすほどになっているものがPMDDです。

強いストレスや生真面目すぎる性格、不規則な生活などはPMSを悪化させる要因なので、基本はPMSと変わらないPMDDに関しても悪影響を及ぼします。

PMDDの治療方法

PMSの治療と同様に、薬物療法が主に行われます。精神面の症状が強く出ているため、向精神薬がより処方されます。

PMSよりも精神面の症状が強く、生活に支障が出ているので、早いうちに医療機関にかかってしっかりとした治療を行うことがより重要になります。


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