うつ病?お風呂、歯磨きが面倒でできない!改善するには?


ある日、ふと気が付くとお風呂に入るのが面倒になっている自分に気が付いて、あれっと思ったことはありませんか。それまで、単に疲れて面倒になったんだろうと思っていたのに、気が付いてみると、歯磨きするのも面倒になっている自分に気が付きます。あれだけ清潔好きだったのに・・・。

お風呂に入れない、歯磨きができない理由

考えられる原因1 うつ病

風邪を引いたり、時間がなかったりして、お風呂をパスすることはよくあることです。しかし、今まではごく当たり前のこととしてやってきていた入浴という生活習慣が重荷になったり、億劫になったときは、ちょっと考えなおした方がいいでしょう。うつ病の可能性もあるからです。

うつ病は、意欲や興味の低下、食欲の低下、不眠などを伴う精神障害です。現在、我が国には100万人に近いうつ病患者がいるとされています。ところが、自分で病気であることに気づかなかったり、病院に行くのを躊躇ったりして、受診しないまま一人で悩んでいる人も少なくありません。

きちんと受診し、適切な治療を受けているのは、限られているというのが現状です。現在の状態がかなり気になるようでしたら、まず、専門医に相談されることをお勧めします。

考えられる原因2 副腎疲労

副腎は、ストレスを打ち消すホルモンを分泌している臓器です。ストレスを感じると、脳から副腎刺激ホルモンがで、副腎は刺激を受けて抗ストレスホルモンを出します。

ところが、ストレスにさらされたり、不規則な食生活などが続くと、副腎が疲労してきます。すると、抗ストレスホルモンが出にくくなるためストレスに対抗できなくなり、疲労、倦怠感などのうつ症状が出てきます。

入浴の必要性

入浴は自律神経を整え、リラックス効果がある

循環器や消化器や呼吸器などの活動を調整し、24時間働き続けているのが自律神経です。不規則な生活やストレスが重なると、自律神経の働きが乱れ、体に様々な不調が現れてきます。

入浴は、この自律神経の疲れを癒す効果があるとされています。実際、暖かいお風呂に体を沈めると、それだけで気持ちがほぐれて、リラックスした気分になります。

これは、
1.温熱効果(体が温まること)、
2.静水圧作用(水の圧力で手足にたまった血液が押し戻されて血液やリンパの流れがよくなる)、
3.浮力効果(浮力が働いて体重を支えていた筋肉や関節をやすませる)

によるものです。

このように、入浴は自律神経を整え、リラックスする効果がありますから、当然、うつ病にとっても効果があります。

入浴は快適な睡眠を促してくれる

お風呂にはいると寝つきがよくなるということは、みなさん、体験的にご存知でしょう。入浴すると深部体温(体の中心部の体温)が高くなりますが、その後速やかに体温が下がっていくために眠くなってきます。

ですから、まだまだ体温が下がり始めていない入浴直後に寝床に入ってしまうと逆効果で、返って眠れなくなってしまいます。汗が引き、体のほてりが収まった頃合いに布団にはいるのがベストタイミングです。時間にして、風呂上がりの1時間後、できれば2時間はあけたほうがいいでしょう。

うつ病の場合はできれば入浴した方がいい

ゆったりと手足を伸ばし湯船につかると疲れや倦怠感が抜けてすっきりします。入浴は、うつの直接的な治療法ではありませんが、副次的効果として気分転換が図れますから、うつかもしれないと思ったら、とにかく入浴することをおすすめします。

お風呂の対策

リラックス温度は40度以下

お風呂は入るだけで結構疲れるものですが、入浴で知っておきたいことは温度です。温度を調節することで、得られる効果も違ってきます。一般的には、リラックス温度は40度以下とされています。

以下、それぞれの目的に効果がある温度の目安を紹介しておきます。

●38度前後(微温浴) リラックス効果があり、睡眠の質もアップします。
●40度(温浴) 10分間、肩までつかる全身浴では、肩こりに効果があります。
●42度(高温浴) 交感神経が働き、新陳代謝が促されます。
●43度(高温浴) 10分間の半身浴は疲労回復に効果があります。

風呂場の楽しみ楽しみをつくる

お風呂対策として忘れてならないのは、そこに楽しみを持ち込むことです。たとえば、アロマやハーブ、入浴剤などを使うのはどうでしょうか。

入浴剤には、保温効果、保湿効果、血行促進効果、清涼効果、リラクゼーション効果などがあります。このほか、バスルームに音楽を流したり、ラジオを聞いたり、ひと時を楽しむことも考えてみましょう。

カラスの行水ですます

それでも面倒くさいというのであれば、シャワーだけのカラスの行水でも結構です。石鹸を使わなくてOKです。入らないよりずっといい効果をもたらします。

歯磨きの必要性

歯磨きをサボると起きる病気

歯磨きをサボルと虫歯、歯周病、口内炎といった歯の病気になりますし、心筋梗塞、ガンの遠因になるともいわれています。

●口臭:話しているときに漏れてくる口からの嫌な臭いは、様々なトラブルのもとです。
●虫歯:自然には治らない虫歯を予防するためにも歯磨きは大切です。
●口内炎:口の中や周辺の粘膜に起こる炎症の総称です。口内炎は、ただ痛いだけではなく、憂うつな気分にさせるために、うつ病にはぜひとも避けたいところです。
●心筋梗塞:冠動脈が完全に詰まって心筋に血液が行かなくなった状態が心筋梗塞です。
●がん:臓器の表面にできる悪性腫瘍です。それ以外の細胞や骨や筋肉などを構成する細胞にできる腫瘍は肉腫と呼びます。

このように、歯磨きをサボると、思いもかけない病気の原因になりますが、数回サボったくらいでは気にする必要はありません。ただ、段々と歯磨きが億劫になってきたら、要注意です。

歯磨きの対策

電動歯ブラシで手早くすませる

電動歯ブラシで手早く済ませるというのもそうした工夫の一つです。というのも、歯磨きが面倒だという気持ちの中には、拘束される時間への負担感があるからです。

テレビを観ながら歯磨き

テレビではなく、ラジオを聞きながらでも同じことです。要は、洗面台を離れて、何かをしながら歯磨きをすることです。この「ながら歯磨き」は、面倒な気分退治にかなり効果的です。是非、試してみてください。

「やらなきゃいけない」から「やる」習慣に

入浴や歯磨きを義務のようにとらえ、「やらなければならない」、という気持ちが強いと、返って負担感がつのってきて、一方でそのことに対する拒絶感も強くなります。入浴や歯磨きは、日々の楽しい小さなイベントと考え、楽しく生きるための「習慣」となるようにすれば、改善の道が開けてきます。

うつ病にとっての一番の治療は、休むことだとも言われています。ですから、自分に厳しく接し、無理にやろうとすると悪循環に陥ります。なかなか改善の道がうまくいかないということであれば、信頼できる専門医に相談されることをおすすめします。

まず治療を第一に

うつ病の治療でもっとも重要な点は、十分に休養をとることです。ところが、これがなかなか実行できません。

というのも、仕事を休んだり、家事をやらないことは悪いことだという思い込みが強いからです。そこで、うつ病だと感じたら、精神科の専門医に相談されることをおすすめします。

うつ病の治療法は、十分な休養と同時にくすりによる治療が進められますが、患者さんの考え方や感じ方などを見直す精神療法と組み合わせて治療が行われることもあります。


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